２００２年１２月某日、久しぶりに横浜へ出た。
何のことはない、職場の忘年会が中華街であったから。
　仕事をムリヤリ早めに切り上げ、５時半に関内駅へ到着。
まず真っ先に『パリ』へ向かう。
やはり、開いていない。
明かりの灯ることのない看板だけが寂しげにつり下がっている。
シャッターにも錆が浮いてきたような・・・
もう２度と開くことは無いのだろうか・・・

　中華街まで歩き、とりあえず、何か飲もうと店を探す。
『ノルゲ』が開いていた(５時ｏｐｅｎ)ので、入る。
当然、客は誰もおらず。(大体中華街のＢＡＲは、食後８時以降に客が来るらしい。)
ここに入るのは１０年ぶり位か。
若いバーテンダーが、一人。とりあえず、ジン・トニックを注文する。
　客は私一人。
今ならテレグラムを鳴らしても大丈夫だろうと思いつつ・・・実際には鳴らさなかった。
(鳴らすと、店中の客全員にに１杯おごる、と言うのが習わし。
これを知ってて鳴らす客が、今では月に１人いるかどうかとか。・・・やっぱ、不況だねぇ。)
バックバーにはバーボンのボトルが多い。
　２杯目は、アクアビットを使ったカクテルコペンハーゲンを注文しようとしたが、
この店でも殆どでないのだろう、バーテンダーもよく解っておらず、
本？とにらめっこの末、「あいにくマンダリンを置いていないので作れません。」との事。
じゃあ、と言う訳で「バラライカに少しブルーキュラソーを垂らして。」と注文する。
バーテンダー作り始めたが、コアントローのボトルを持って何故か躊躇。
怪訝そうに見ていると、「すみません、ど忘れしてしまいました。」
私が「コアントローとレモンジュースだよ。」と言うと、(こんな客、イヤだよねぇ〜)
「すみません、ありがとうございます。」と言って作ってくれた。・・・味はまずまずかナ。
３０分程で退散。忘年会会場の「均昌閣」へ向かう。

　１次会終了後、そっとフェードアウトし、一人馬車道へ向かう。
お目当ては『カサブランカ』
カウンター席が空いていたので座る。
相変わらずの、コンソメスープが嬉しい。歩いて冷えた身体がホッと一息つく。
ジャック・ローズを注文。
すると若いバーテンダー(まだ勤めて間もないと言っていた。)が、
「フレッシュザクロのジュースを作ってありますのでそれでお作りしましょうか。」と言うので当然、即答。
カクテルは山本さんが作る。・・・とにかく美味い！！。言うこと無し！！。
勢いで、ザクロのジュースを使ってのバカルディを注文。・・・これまた美味い！！。見事！！。
気がつくといつの間にやら全１５席が埋まっている。
女性の４人組と、カップル５組。あとオジサン一人(私です)。
最後にマティーニを注文。・・・素晴らしい！！。脱帽！！。
相変わらず、旬のフルーツを使ったカクテルが、カップルの女性を中心に次々と出ていく。
「ついこの間まで、スダチを使ったギムレットも出してたんですよ。」と言われると飲みたかったナと後悔してしまう。
都合３杯飲んで、わずか４０００円。いいのかよ、と言うぐらいの安さ。満足して店を出る。

　勢いで『ランプ』へ向かうも、ドア越しに満席を確認。
一寸残念な気分と、ちゃんと流行っている安堵感をもって店を後にする。
・・・ちょっと歩くと、野毛である。
確か『Ｓｈｅｅｐ』や『ＧＬＯＲＹ』といった店があったはず。
ついついぶらぶら歩く・・・が見つからない。
やはり、当てずっぽうで行っては行けません。
事前の下調べの必要性を改めて感じ、退散。帰途についた。

・・・あーあ、「横浜ＢＡＲめぐり」をちゃんと見ておけば良かった。