失敗話と行っても、飲み手の自分の話ではなく(そんなの、数多くある)、ＢＡＲ側の話。
　
　去年(２０００年)夏、与論島と沖縄を旅したとき、
沖縄のホテル内のＢＡＲでの話。(ホテル名は名誉のため秘す。)

　食事のあと、カクテルがちょっと飲みたくなり地下のＢＡＲコーナーへ向かう。
正にＢＡＲコーナーのようなところで、腰位の高さの壁で仕切られた空間で(その向こうは通路)、
落ち着かないこと、この上ない。
バックバーの酒も寂しいものがあるし、渡されたメニューを見ても・・・”うーん”と、唸ってしまいそう。
これは、久しぶりの”はずし”か？と思いつつも、他に出かける気力もなく、注文をする。
「サイド・カーを」
　するとバーテンダー「少々お待ち下さい」と言って考え込む。
そして作り始めたのだが、どうも手元が怪しげ。
大丈夫か？と心配しつつ見ていると、何とかシェイクまで終了。
出てくるのかなと思っていると次の瞬間、私に向かい
「すみません、作り直します。」ときた。
そして最初からやり直し。
やっとこさ出てきたカクテルの水っぽかった事。
バーテンダー曰く「サイド・カーは最近作ったことがないもんで。」
”マジ？”って心の中で思ったものの言葉には出さず飲み干す。
確かにメニューに載ってない。
連れ(女房です)曰く「メニューにないもの頼むからよ。」と言ったって、そりゃあないだろ・・・。

義理でもう１杯ずつ飲んで退散。
　部屋に戻り、家から持参のグレンリベットを飲み直したのは言うまでもない。

今回は、たまたま運が無かったと言うことだろう。

旅先で美味しい酒を飲みたいと思ったら、事前のリサーチが必要であることを痛感した次第。