２０００年の暮れの１２月３０日、札幌のＢＡＲ探索を行った。
　
　札幌もこの年は雪が多く、外気温は当然氷点下。肩をすぼめながら、
足元に気を付けつつ(大体本州から行くのに防寒靴など持っていない。)、ＢＡＲに向かう。

　１軒目は、『ラルセン』(南４西５エレガンス藤井ビル１Ｆ)。
ここのチーフは、以前銀座の『鴻之巣』で修行していたそうで、
この２週間ほど前『鴻之巣』に行ったとき、札幌に行く話をしていたら、
鴻之巣のオーナーがわざわざ電話をして、私が行くことを伝えてくれた店である。
　６時、開店と同時に入る。
チーフはまだ見えておらず、若いバーテンダーが二人。
カウンター１０席とテーブル席が３つ。テーブル席の空間が広い。３０人近く入れそう。
どちらかというとホテル・バーに近い印象。
と言っても、家具はそれほど重厚感、高級感もなく(年季は入っている)気楽な感じ。
大人数でも大丈夫でしょう？と聞くと、結構、２次会で大勢流れてくることが多いとか。
騒げる雰囲気の店である。
　ここでは、私こだわりの赤いダイキリを先ず注文。ＯＫ！美味い。
飲むにつれ、冷えた体の芯に小さな火が灯りはじめ、徐々に中から暖まってくる。
　次にモルトに変え、タリスカーと、(北海道に来たので)余市１５年を飲む。
その間、『鴻之巣』の女性バーテンダー急死の話を聞き、愕然とする。

料金は、４６００円位。安い！

　次に『セプドール』(南３西６東向き桂和インフィニビル２Ｆ)に向かう。７時半に入る。
黒を基調とした落ち着いた店内。よくあるＢＡＲの佇まいである。
１０席ほどのカウンターと小さなテーブル席が２つ。このサイズは落ち着ける。
　ここでは、モルトばかり３杯いただく。
クラガンモア１２年、ハイランド・パーク１８年、ポートエレン１９年(カスクストレングス　60.4度)
これだけ飲んで、料金が何と！！３６００円弱！！！驚いたのなんのって。
聞くと、早い時間は料金１０％引きとの事。(いわゆる”ハッピーアワー”ですな。)
こんな店、東京には無いぞ。(最近は同様のサービスをする店も現れてきました。)もう１杯飲んどきゃ良かった？！

　最後は、『ドゥエルミタアヂュ』(南３西４西向き　南３西４ビル１０Ｆ)に行く。
ここは、女性バーテンダー中田さんがオーナーをしている店。
この方『バー山崎』で修行をした後独立し現在に至っている。
　８時半に入ったら、既に満席に近い状態。
成る程、今札幌でもっとも人気のある店だけのことはある。
幸い、モルトのびっしり並んだカウンター席が空いており、ラッキー。
これまた黒を基調とした落ち着いた内装で良い感じ。
ちょっと長めのカウンター(１４人座れる？)と奥にテーブル席(６人座れる)が１つ。
　先ず、ギムレットを注文。タンカレーを使いかなりドライ。
その後、グレンリベット１５年、カリラ(カスクストレングス)を飲む。
さすがにモルトの品揃えは豊富。マイケル・ジャクソンの本に紹介されているだけの事はある。
最後にグリーン・アラスカでしめる。
以上４杯で約８０００円。この値段は東京並。おそらく札幌では高い方でしょう。
もっとも個人的には、コストパフォーマンスは十分高いと思うのだが。
オーナーの中田さんはとても穏和な方で、当方すっかりいい気分。

おかげで、帰りの地下鉄では爆睡。終点で起こしてもらうハメに。
これが外だったら凍死していたところ・・・冬の札幌、飲み過ぎには要注意ですぞ。