それこそ星の数ほどあるカクテルの中には、注文しにくい物があります。
幾つか挙げてみましょう

その１・・・・恥ずかしくて頼めないカクテル

　主にそのネーミングからくるものですが、キッス・イン・ザ・ダークとか キッス・オブ・ファイヤー。
(実は、どちらも美味しいのですが。)
ＢＡＲに一人で行って、これを注文できるオジサンは皆無でしょう。
　さらには、セックス・オン・ザ・ビーチやオーガズムに至っては、死んでも口に出せません。
この２つのカクテルは、トム・クルーズ主演の映画『カクテル』がきっかけで流行ったと考えられますが、
未だ、ＢＡＲで注文する人を見たこともありません。
(まぁ、オーセンティックなＢＡＲで注文すること自体相当に勇気がいると思いますが。)
　許せるギリギリのカクテルは、ビトウィーン・ザ・シーツってとこでしょうか。

その２・・・・飲み方が難しいカクテル

　まずは、いわゆるプース・カフェと呼ばれるカクテル。
中でも代表格は、レインボーでしょう。
比重の異なるリキュールを順に重層していくと言う見た目は最高に綺麗なこのカクテル。
いったいどうやって飲むのでしょう。
　もっともこのカクテル、バーテンダー泣かせでもあるようで・・・
この注文が入ると、カウンターの中は戦々恐々。
中には、「お時間相当にかかりますよ。」とか、「お値段相当しますよ。」とか言って、
注文をキャンセルさせようとするバーテンダーもいるとか。
　また、ニコラシカも飲み方を知らなければ、注文しにくいカクテルの一つ。
要は、砂糖の載ったレモンスライスをそのまま口に入れ、
口の中で噛み甘酸っぱさが広がったところでブランデーを流しこむだけなんですが、
知らないと、右往左往ってことになりかねません。

その３・・・・値段が心配なカクテル。

　普通、カクテルはベースの銘柄をとてつもなく高い物にしなければ、
高い店でも大体１杯２０００円もあれば充分なのですが、
中には、躊躇してしまうカクテルがあります。・・・・それは、シャンパン・ベースのカクテル。
　昔は、１度シャンパンを開けると保存が効かなかったせいか、
このカクテルの値段は、シャンパン１本の値段と同じ、なんて事が言われていました。
もっとも今では、殆どのＢＡＲでシャンパンはショット売りをしているので大丈夫。


　ちなみに私は、ここに挙げたカクテルのうち、ＢＡＲで飲んだことがあるのは、
ビトウィーン・ザ・シーツだけ。(それも、バーテンダーに出された)だけ。
当然バーテンダーはプロですから、作れないなんて事はありません。
勇気ある御仁の登場を待っています。