リキュール Liqueur
リキュールとは
 蒸留酒(スピリッツ)に薬草や果実などのフレーバーを加え、別の味わいと香り、色を持たせた酒の総称。
フレーバーは、ひとつの果実でも、果肉、種子、果皮などの部位によっても風味が異なり、
ベースとなるスピリッツもいろいろあることから、リキュールの種類は多岐にわたっている。
(日本で販売されているものでも、500種類はゆうに越えるとか。)
 カクテルに多く使われるのは、フレーバーだけでなく、その綺麗な色彩にあることも忘れてはならない。
リキュールの分類
果実系  近代の美食需要によって生まれた酒と言われており、薬効よりも香りや味わいに重点が置かれている。
 生産量や種類がもっとも多いグループ。
分類 原料 リキュールの種類 おすすめ銘柄
果皮系 オレンジの果皮 ホワイト・キュラソー 絶対、コアントロー(写真)
オレンジ・キュラソー 絶対、グラン・マルニエ
        (写真)
その他のオレンジ・リキュール 特にブルー・キュラソー
         
(写真)
マンダリン・
オレンジの果皮
マンダリン   
レモンの果皮 レモン リモンチェッロ(写真)
果肉系 チェリー チェリー チェリーヒーリング(写真)
マスキラーノ   
ピーチ ピーチ 定番は、ピーチツリー(写真)
アプリコット アプリコット ルジェ社or
マリー・ブリザール社のもの
ペア(洋なし) ペア   
ベリー類 カシス ルジェ社のもの(写真)
フランボアーズ ブディエ社のもの(写真)
その他のベリー スロー・ジン(写真)
(西洋すもものリキュール)
リンゴ アップル   
メロン メロン 定番は、ミドリ(写真)
トロピカル
フルーツ系
バナナ バナナ   
ライチ ライチ ディタか、パライソ
パッションフルーツ パッションフルーツ   
その他 その他 その他のフルーツ チャールストン・フォリーズが
流行り
薬草・香草系  中世の錬金術から生まれたリキュールの原型。
その後、その薬効が注目され、修道院の薬酒として製法(秘伝のものが多い)が確立された。
分類 原料 リキュールの種類 おすすめ銘柄
薬草
重視系
多種の薬草 シャルトリューズ ジョーヌ(通称イエロー)と、
ヴェール(通称グリーン)
(写真)
ベネディクティン  
ガリアーノ ガリアーノ(写真) 
その他 アンゴスチュラ・ビターズ(写真)
アニス系 アニス風味 パスティス アブサン(写真)、リカール、ペルノ
アニゼット  
ウイスキー系 ウイスキー
風味
ウイスキーベース ドランブイ、サザンカンフォート、
アイリッシュ・ミスト
香草
重視系
ミント ミント ジェット27(グリーン)、(写真)
ジェット31(ホワイト)
ニオイスミレ バイオレット パルフェ・タムール(Parfait Amour)
ビター系 苦味、
薬草風味
カンパリ (写真)
アメール・ピコン  
茶系 茶葉 紅茶  
緑茶 ヘルメス・グリーンティー(写真)
烏龍茶  
ナッツ・種子系  果実の種子、核、ナッツ類、コーヒー豆、カカオ豆などを使用したリキュール。
濃厚な香りと味わいに特徴がある。
分類 原料 リキュールの種類 おすすめ銘柄
核系 あんずの核 アマレット ディサローノ・アマレット
ナッツ系 ヘーゼルナッツ ヘーゼルナッツ  
その他のナッツ その他のナッツ  
種子系 コーヒー豆 コーヒー 定番は、カルーア(写真)
カカオ豆 カカオ(写真) ゴディバ
特殊系  クリームや卵などの動物性成分を使用したリキュールがここに含まれる。
分類 原料 リキュールの種類 おすすめ銘柄
クリーム系 生クリーム クリーム ベイリーズ・アイリッシュ・クリーム
モーツァルト・チョコレート・クリーム
カプチーノ・コーヒー・クリーム
フル−ツ・クリーム  
卵系 アドヴォカート  
リキュールの購入
 リキュールを何種類もフルボトル(約700ml)で買うのは、一般家庭では、かなりの出費だし無駄です。
そこで、お薦めなのは、ミニチュアボトル(30〜50ml入り)の購入です。
単価は、200円前後とお手軽。家庭でカクテルを作るならこれで十分です。
 東急ハンズのカクテル用品コーナー(渋谷店2C・・・品揃え豊富)や
大型デパートの酒売場に結構あります。
(池袋東武にマリー・ブリザールル社の製品が結構揃っています)
リキュールの保存
 リキュールの保存は、多くは常温で構いませんが、カシス等の果実系リキュールは、可能な限り冷蔵庫保存が良いでしょう。
 常温保存の場合は、長期間保存しておくと劣化してくるので、なるべく早く使いきることをお勧めします。
(その点も考慮するとミニチュアボトルが良い。)